Home > 事業案内 > JAMシンポジウム > 2019.06ミニシンポジウム
妊産婦の死因を見ると、1位が自殺です(表1)。「産後うつ病」など精神面の不安定さが主な原因と考えられています。産後うつ病は、出産後に誰でもなり得る疾患です。
目黒区女児虐待事件の被害者は5歳でしたが、児童虐待死の年齢構成を見てみると、0歳児が47.5%と約半数を占めています。中でも“0日児”が18.6%です。その加害者の55.6%は実母でした(表2)。産褥期の母親が、追い詰められて、虐待死を招いていると考えられます。
妊娠出産は人生の輝かしい瞬間ですが、そのとき妊産婦は、子育てへの不安、生活環境の変化への不安、マタニティブルーや「産後うつ病」による精神的変調に直面していることがあるのです。さらに、トラウマや虐待歴のある女性は、その影響から産後うつになりやすいこともあり、特に支援が必要になります。
私たちは妊産婦が直面するかもしれない大変さにもっと理解を深め、妊産婦をもっと強力に支援する必要があります。
「産後うつ病」に造詣の深い岡野禎治先生をお招きし、妊産婦のメンタルヘルスについてご講演いただき、さらに、様々な妊産婦の支援に医療機関と地域で取り組んで来られたお二人の先生から実践経験をお聞きし、妊産婦支援のあり方について、医療機関と地域との連携、多職種連携の工夫について考えてみます。
自殺 | 102 |
がん | 75 |
心疾患 | 28 |
脳神経疾患 | 24 |
出血 | 23 |
妊娠高血圧症候群 | 11 |
心中以外の虐待死685例、727人(平成16~28年)
社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会による検証結果より抜粋 |
ミニシンポジウムは盛会のうちに終了いたしました。
多数のご参加、まことに有難うございました。
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【座長】 西村 由紀、織戸 宜子
メンタルケア協議会理事長 羽藤 邦利
日本周産期メンタルヘルス学会前理事長、三重大学名誉教授
岡野 禎治
《休憩10分間》
北里大学看護学部生涯発達看護学准教授
新井 陽子
代々木の森診療所医師
織戸 宜子
《休憩10分間》
パネラー
3名
メンタルケア協議会副理事長 大下 隆司
(日本周産期メンタルヘルス学会前理事長、三重大学名誉教授)
1980年三重大学医学部卒業。1990年同講師
1996年ロンドン大学精神医学研究所
2009年三重大学保健管理センター教授
2018年三重大学名誉教授
2003年から2019年3月まで、日本周産期メンタルヘルス学会理事長
Archives of Woman’s Mental Health編集委員
(北里大学看護学部生涯発達看護学准教授)
1992年北里大学看護学部を卒業後、 北里大学病院産科病棟に助産師として勤務。
2004年から北里大学大学院で 産後うつの専門研究を手がける。
07年同大学院博士課程修了。 同年北里大学看護学部に着任。
10年より現職。 助産師、看護師、保健師、家族相談士。看護学博士。
(代々木の森診療所医師)
精神科(精神保健指定医)・内科・心療内科
兵庫医大卒業、神戸大学病院にて研修。
内科(主に糖尿病内科)診療を行いつつ、パルモア病院・神戸海星病院にて女性心療内科外来を立ち上げ、女性のメンタルヘルスに長年携わる。
その後、東京慈恵医大、総武病院を経て、精神科診療、2018年5月より代々木の森診療所。
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-25-2 (JR代々木駅 西口より徒歩5分)
特定非営利活動法人 メンタルケア協議会
〒151-0053 東京都渋谷区代々木1丁目57番4号 ドルミ第2代々木 2F
TEL:03(5333)6446 メールはこちら
ポスター (PDF: 1.1MB / A3) |
パンフレット (PDF: 2.5MB / A3 2折) |